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    安倍改憲提案はいばらの道?/木村草太・首都大東京教授が指摘

     憲法9条の1項と2項をそのままにして3項に「自衛隊」を明記しようという安倍首相の改憲論。この提案について、憲法学者の木村草太・首都大学東京教授は「問題は自衛隊の任務をどう規定するかだ。いずれにせよ、政府・与党にとってはいばらの道だろう」と指摘している。鎌倉市職労などが7月17日に開いた「地方自治研究かまくら集会」の記念講演で言及した。

     

    ●どうなる安保関連法

     

     木村教授によると、9条3項に自衛隊を明記する場合、どんな任務を遂行する組織なのかを規定する必要がある。あえて個別的自衛権行使だけの自衛隊と規定すると、改憲によって集団的自衛権行使はできなくなる。

     実際には集団的自衛権を行使する自衛隊と規定することになるとみられるが、その場合は「安保関連法に反対している人々の運動が再び盛り上がることが予想される。(安倍政権の下では)憲法改正のための国民投票で改憲案が否決される公算が大きい」という。

     安倍政権は昨年、強行採決までして安保関連法を制定した。しかし、集団的自衛権行使の提案が否決されたら、同法は違憲となってしまう。今回の提案をした理由について、同教授は「安倍首相には深い考えがなかったのでは」と結論付けた。