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    まともな賃上げで地域活性化/春闘共闘が総会/時間外労働の上限規制を重視

     全労連や純中立労組でつくる国民春闘共闘委員会は10月26日、都内で総会を開き、「安倍9条改憲・労働法制改悪NO! まともな賃上げ・雇用で地域活性化!」をスローガン(仮)とする2018年国民春闘構想案を提起した。全国一律最賃の実現に向けた底上げの取り組み、実質賃金の改善、均等待遇のほか、今年は時間外労働の上限規制も重視する。

     基本構想は18春闘について、「誰もが8時間働けば人間らしい暮らしの実現」をはじめ、格差是正、改憲・戦争できる国づくりの阻止、組織拡大による組合員の純増など「4つの重点」を設定する。

     具体的な取り組みでは、賃上げと中小企業支援について、中小企業経営者や自治体首長などと意見交換する「地域活性化大運動」を継続。最賃を早期千円、1500円、全国一律制の実現を目指す10万人学習運動を呼び掛ける。時間外労働の上限として「週15時間、月45時間、年360時間」を上限とする労使協定の締結、勤務間インターバルの導入を重視する。

     実質賃金改善の課題では、春闘アンケートの百万人規模の集約や、生計費に関する職場討議、スト権確立など「目に見える春闘」を掲げた。要求は、17春闘の統一要求月額2万円・時間額150円以上を参考とし、11月の春闘討論集会を経て、年明けの評議員会で決定する。

     

    ●底上げと時短に集中

     

     討論で、民放労連は番組制作現場での深刻な長時間労働の是正に加えて、人手不足を背景に、非正規労働者の時間給の統一要求を1200円から1500円に引き上げると報告。JMITUは定年後再雇用者の大幅賃上げを実現した17春闘の取り組みを継続するとともに、若年者の初任給を引き上げることで全体の底上げを図ると語った。

     医労連は、看護師や介護士にみられる、病院間、地域間の賃金格差を是正するための産別最賃新設の取り組みを紹介。18春闘では、59歳時点のあるべき賃金水準を設定し、60歳以降の雇用継続を理由とする、50歳以降の賃下げに歯止めをかけたいと述べた。

     埼労連は、独自の調査で明らかになった単身者月24万円という最低生計費の水準が、時給に換算すると1400円程度に相当すると説明。最賃闘争を重視する基本構想は、貧困の解消を目指す人々との共闘に道が開けると歓迎した。

     自治労連は長時間労働の是正に取り組み、自治体で数十年ぶりに定員を増やす事例が現れていると報告。国公労連は、年内に臨時国会が開かれない方向とされることについて、国家公務員の給与0・15%改善や、非常勤職員の慶弔休暇の検討などを盛り込んだ人事院勧告が先送りされるのではないかとの懸念を示した。