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    他産業との賃金格差6万円超/介護クラフトユニオン調査/処遇改善できる介護報酬を

     低すぎる賃金水準が人材不足を招いていると指摘される介護現場。昨年の臨時介護報酬改定で介護職員処遇改善加算が行われたものの、全産業平均賃金と比べてもなお月平均約6万3千円、年収で約118万9千円もの差があることがわかった。UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(約7万2500人)が1月24日、昨秋実施した賃金実態調査の結果を発表した。

     介護職員の処遇改善を目的とした加算は、訪問介護など介護業務に直接従事した人を対象としたもので、月平均1万円相当。

     組合員約3700人の回答によると、訪問介護などの訪問系介護員の賃金は月約20万7千円、有料老人ホームなど入所系21万5700円、デイサービスなど通所系20万500円(昨年8月現在、いずれも月給制)と、施設・職種別で見ると他産業との格差は10万3千円~8万8千円にもなる。

     「自分の賃金に加算が反映されている実感があるか」との問いに、「実感している」としたのは月給制の人で23・2%、時給制で20・3%と、実感していない人がかなりの割合を占めることもわかった。

     「現在の賃金に満足しているか」との質問については、「満足」「まあ満足」が月給制で21・4%にとどまり、「少し不満」「大いに不満」は合わせて75・4%に達している。

     一方、今後の賃金改善に向けて何が必要だと思うかを聞いたところ、5割以上の組合員が「介護報酬の引き上げ」と答えた。

     会見した同ユニオンの染川朗事務局長は「処遇改善加算がなければ介護職員と他産業の賃金にはますます差がつく。事業者に賃金を上げてくれといっても現状では鼻血も出ないほどだ。格差是正に向けて、国への働きかけをさらに強めていきたい」と語っている。