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    格差是正の流れをさらに/日本介護クラフトユニオン/19年労働条件交渉方針を決定

     介護業界で最も多く組合員を組織するUAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)は2月16日、2019年労働条件交渉方針を決めた。全産業平均との賃金格差が縮小傾向にあり、その流れをさらに強めようと、介護職員については月1万円以上、時給60円以上を要求する。

     あいさつした久保芳信会長は、全産業平均(厚生労働省の賃金構造基本統計調査)とNCCU内の平均賃金との差が16年に8万6千円だったのが、17年には6万3千円に縮小したと報告。「昨年12月の有効求人倍率は全産業平均1・63倍なのに対し、介護サービスでは4・47倍と高い水準にある。介護の仕事をいつまでも続けられる賃金となるよう、人材不足の観点からも全産業平均に近づけなければならない」と奮闘を呼びかけた。

     要求は前年を踏襲。要求額に介護報酬の「処遇改善加算」を含めないよう注意を促した。

     昨年は処遇改善加算分を含めない回答の加重平均が9223円(定昇相当分込み)と健闘した(表)。改善加算分に依存していた17年から様変わりしている。

     方針提起した染川朗事務局長は「人材を確保しなければならないという経営者の危機感が強く表れた。事業側の努力の結果」と話す。ただ、2万円の高額回答があった一方で、ゼロ回答もあるなど二極化がみられるという。

     企業内最低賃金は基準内賃金で16万1千円。大都市部では若干上乗せし、時給制は法定最賃の1割増しとした。

     

     近年取り組みを進めてきた定期昇給について、染川事務局長は「ほとんどで導入している」と報告。昇給制度の整備を処遇改善加算交付の条件にするなど、組合の政策・制度要求が実った成果だと述べ、春の統一地方選挙、夏の参院選での組織内候補の必勝に向け尽力を呼びかけた。