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    組合弾圧法案の撤回求める/ITUC・APの大会決議/オーストラリア政府を批判

     オーストラリアの国会に〃労働組合取り締まり法案〃が提出されている。労働組合は反対しており、国際労働組合総連合・アジア太平洋地域組織(ITUC・AP)の大会(10月7~9日)では、豪州議会に対し「法案を拒否し、国際労働法を尊重するべきだ」と要請する決議を採択した。

     この法案は、職場関係法(フェアワーク法)の改正案で、保守系のモリソン政権が提出した。ITUC・AP大会の決議は「労働組合に過酷な要件を設定しており、ささいな法違反を重大な犯罪として扱い、組合と組合役員を罰する内容だ」という。

     決議は、法案が成立した場合、労働組合活動が著しく制約されると懸念を表明。安全衛生確保や賃上げなどが困難になりかねないと訴えている。「自由と民主主義の価値を共有する先進国の中にあって、オーストラリアを独特な国にしようとしている」と批判した。

     その上で、同法案は団結権をはじめ労働者と労働組合の基本的な権利の擁護を定めた国際労働機関(ILO)の87号条約と98号条約に反しているとし、国際労働法の順守を呼び掛けた。

     

    ●組合解散もあり得る

     

     オーストラリア労働組合評議会(ACTU)のニュースによれば、組合役員が職場を訪問する場合、24時間前に予告をしなければ違法となり、役員資格の剥奪や、組合解散に追い込まれる事態も想定されるという。

     労働組合にだけ厳しい要件を課すことで「大企業に労働組合活動を阻止するチャンスを与えることになる」と訴えている。