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    最賃闘争は経済民主化の闘い/国民春闘共闘委総会/韓国民主労総の幹部が講演

     国民春闘共闘委員会が10月24日に都内で開いた年次総会の記念学習会で、韓国のナショナルセンターの一つ、民主労総の李柱浩(イジュホ)政策室長が講演。「キャンドル革命」を支え、それを機に組合員を増やした取り組みを報告するとともに、最低賃金の闘いを経済民主化の闘いとして位置づけている、と語った。

     

    ●文政権の政策を批判

     

     李政策室長は、キャンドル革命(2016~17年)で当時の朴槿恵(パククネ)大統領を弾劾し文在寅(ムンジェイン)政権を誕生させたが、当初掲げていた労働者を守るという政策方向が変化していると指摘。現在、文政権は職場を占拠するストの禁止や、外部の産別労組による職場への立ち入り支援を制限する労働法改悪などを狙っており、新たな闘いが始まっている、と述べた。

     その中で民主労総はキャンドル革命を機に集中した組織化戦略で組合員を20万人増やし、101万人を突破したという(10月現在)。非正規労働者の組織率は3割を超える。経済協力開発機構(OECD)諸国の多くが組織率を低下させている中、民主労総の増勢は国際労働組合総連合(ITUC)などでも注目されていると話した。

     

    ●400万人が賃上げに

     

     李氏は韓国での最賃問題についても語った。

     「マスコミや保守的な野党は、経済が悪化したのは最低賃金の急激な引き上げのせいだと盛んに言うが、そうではない。最賃が2年連続で10%以上引き上がり、400万人ともいわれる多くの人の賃金が上がった。それに対して大企業側は、引き上げ率の抑制などを主張し、現行の全国一律制を改め、地域別や産業別の制度を導入しようとしている」

     地域別・産業別の導入は食い止めたものの、19年の最賃引き上げは2・8%にとどまった。韓国での最賃を検討、決定する最低賃金委員会の労働者側委員でもあった李氏は「最悪の結果だ」と委員を辞任し、無効訴訟を提起している。

     李氏は、最賃引き上げに伴う中小企業の負担増を大企業が担う必要があるという。「最賃の闘いは大企業の責任を問う、もう一つの経済民主化の闘いだ」と決意を表明した。

     

    〈写真〉民主労総の李柱浩さん