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    海外労働短信/船員20万人の帰国を/コロナ禍でILOが訴え

     新型コロナウイルスの感染拡大による渡航制限で、20万人近い船舶乗務員が上陸できず、海上に取り残されているという。国際労働機関(ILO)と国連は相次いで各国政府に対処を要請。感染防止に努めながら、速やかに帰国させ、交代要員を手配すべきだと訴えている。

     ILOによれば、乗務員は船舶を離れることを許可されず、雇用契約終了後も契約を延長されている。多くが4カ月以上を経過。健康が心配されている。

     ILOのガイ・ライダー事務局長は各国政府に対し「乗務員はコロナ禍で薬や食料の輸送を行うなど重要な労働力だと再確認し、交代要員を確保して速やかに帰国させなければならない」と話している。