「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    〈連合の核兵器廃絶署名の取り組み〉(2)/原点は被爆した組合員の思い/40万筆を達成した情報労連

     連合などの「核兵器廃絶1000万署名」について、連合の目標(組合員数×2)を達成したのは情報労連、全労金、森林労連、労済労連、全印刷の5産別。40万筆を達成した、NTTなど情報通信関連の労組でつくる情報労連に聞いた。

     

    ●引き継いできた歴史

     

     平和運動を担当する組織対策局の二瓶隼一中央執行委員は「平和運動の歴史と土壌があって、今回の署名数が集まった」と話す。取り組み始めたのは昨年5月で、他産別より早い。

     活動の原点は「先輩組合員たちの被爆体験」という。広島市内の基町、袋町、比治山地区にそれぞれあるNTT事業所ビルの前には「原爆犠牲者慰霊碑」が建立され、長崎では「原子爆弾落下中心地碑」の近くに「電気通信労働者原爆被爆者慰霊碑」を全国からのカンパで建てた。かつては被爆した組合員も多くいた。「先輩たちの核兵器廃絶への思いが現在に引き継がれているし、これからも引き継いでいかなければならない」と、二瓶中執は力を込めた。

     その思いは「創り、育てる平和」をシンボルフレーズとした、独自の「平和四行動」にも表れている。当時の電話局で被爆した様子や慰霊碑の紹介などを学習資料として作成。毎年開く集会には、広島に約200人、長崎には約400人が集う。長崎では、子どもにも分かるように構成詩なども盛り込み、家族で参加できる工夫をしている。

     

    ●現地で体感する大切さ

     

     情報労連は平和運動を「五感で感じ気付きを醸成する機会」として、現地での集会開催や学習活動を重視している。

     今年は新型コロナの影響で被爆地での集会を中止せざるを得なかった。二瓶中執は「その日、その場所に立つ意味がある。湿気や暑さ、臭いなど独特の雰囲気は現地でしか体感できない。コロナ禍の終息は見通せないが、来年は感染防止に配慮しながら被爆地での集会を開きたい。現地に集まることをやめたくない」と語った。