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    「任命は形式的」の意味とは/日民協の米倉事務局長/学術会議会員の推薦拒否問題

     菅義偉首相が日本学術会議の推薦した会員候補6人を任命しなかったことが波紋を広げている。最終的には総理が任命することになっているものの、「実際は形式的で、推薦されたものは拒否しない」という、これまでの政府答弁と矛盾するためだ。弁護士や法学者でつくる日本民主法律家協会(日民協)の米倉洋子事務局長は「任命が形式的ということは政府答弁だけでなく、法の立て付けがそうなっている」と訴えている。

     米倉事務局長は、総がかり行動実行委員会が10月6日に開いた官邸前行動で発言し、日本学術会議法について解説した。

     第3条(日本学術会議は、独立して…職務を行う)の意味については「『独立』とは時の権力から干渉を受けないということ。だからそもそも総理には任命拒否権はない」と指摘。

     17条(会員の資格は優れた研究又は業績があること)に関しては「優れた研究・業績があるかどうかを総理に審査できるのか。できないからこそ、学術会議が推薦する者の扱いについて総理の裁量権はないと考えるべきだ」という。

     さらに26条(会員に不適当な行為があるとき、総理は会議の申し出に基づき、退職させることができる)の規定にも言及。「明らかな不祥事があったとしても、まずは学術会議から申し出ることが条件。総理が勝手に退職させられない決まりだ。それだけ独立性を尊重しているわけで、まして任命時に拒否するなど許されない」と語った。

     

    〈写真〉「学問の自由を守れ」と抗議の声を上げた市民ら(10月6日、首相官邸前)