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    条例案は「不必要かつ有害」/北海道教員への1年変形労働制/全教弁護団が撤回求め声明

     全教常任弁護団(加藤健次代表)は12月3日、声明を発表した。公立学校の教員に1年単位の変形労働時間制を導入可能にする北海道教育庁の条例案の撤回を求めている。

     声明は、月42時間などの時間外労働の上限順守や、タイムカードの設置による労働時間把握をはじめ、文部科学省が指針で示す制度導入の前提条件が達成されていない段階での提案を問題視。教職員や学校の意向を無視した議会提案も、文科省の説明に反すると批判している。

     今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、教員の超過勤務が増加したと指摘し、今求められているのは、教職員の増員や少人数学級だと強調した。その上で、文科省の導入計画に合わせて拙速に作成された条例案は、現在の教育現場のニーズにも合致せず、不必要かつ有害だと断じた。

     同日、都内で会見した北海道高等学校教職員組合連合会の尾張聡委員長は「感染症の第3波の中で、教員が多忙を極めている今、なぜ条例化するのか。民間なら導入には労使協定が必要なのに、条例だけで進められるのは不当」と訴えた。

     全教の檀原毅也書記長は、学校現場の意向を無視し、文科省の説明や導入の手引きが守られていない状況を厳しく批判。「働き方改革で労働時間の議論が高まり、1日8時間労働で、人間らしく働くことが再認識されたが、1年変形制はその原則を崩す恐れが大きい」と指摘し、労働者全体への影響を懸念した。