「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    収入減取り戻す春闘に/自交総連が中央委/「賃金改善も雇用確保も」

     タクシーやハイヤー、観光バス、自動車教習所などの労働者でつくる自交総連は1月27日、中央委員会を開き、2021春闘方針を決めた。コロナ禍によって営業収入が減少する中でも「生活実態に根差した賃金改善の要求は当然」と指摘。生活悪化を反映して、必要な賃上げ要求額は3万745円で、20春闘時を6千円以上上回っている。

     方針は、今春闘で「コロナ危機突破、ライドシェア阻止」と併せ、人間らしく暮らせる賃金確保を前面に掲げている。春闘アンケートによると、コロナ禍の下で前年より収入が減った組合員は87%。前年比で倍増しており、その結果、生活が「苦しい」との回答も74%に上った。

     方針は「厳しい情勢だからと、闘わなければ犠牲は全て労働者に転嫁される」として、要求の自粛を戒めている。雇用維持と賃金改善の要求を掲げて春闘を闘おうと呼びかけているのが特徴だ。賃上げ要求額は、単組で生活実態を出し合いながら決めていく。

     エッセンシャルワーカー(社会的に必要不可欠な仕事をしている労働者)にふさわしい賃金水準を求めつつも、当面はコロナ危機で落ち込んだ水準を「人間らしく暮らせる水準」まで引き上げることを求める。

     

    ●雇調金特例の延長を

     

     タクシー業界では、大手を含め多くが休業・部分休業を実施し、雇用調整助成金の特例などを活用しながら雇用を維持しているのが現状。そのため、政府に対しては雇調金特例や休業支援金をコロナ終息まで延長するよう求めている。

     組織拡大にも力を入れる構えだ。コロナ禍の下、雇用問題などで相談を受け、組合の結成・加入に至るケースが増えているとし「今こそ労働組合の優位性を示そう」と訴えている。