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    ドライバーの例外扱い認めず/私鉄総連の秋闘方針/時間外労働の上限規制で

     私鉄総連は7月12、13の両日、兵庫県内で大会を開き、長時間労働の是正を柱とする秋闘方針を決めた。政府の働き方改革実行計画の策定過程で連合と経団連が合意した「時間外労働の上限規制」(3月)の具体化を目指すもの。バスやタクシーなどの自動車運転者について設けられる予定の例外(時間外上限規制の水準と実施時期)を認めず、「あくまで本則で対応する」(木村敬一書記長)考えだ。

     連合と経団連の合意内容は、時間外労働について「月45時間・年360時間以内」を原則としつつ、一時的な業務量の増加がやむを得ない場合は、(1)月平均60時間(年720時間)以内(2)休日を含んで単月100時間未満(3)月45時間を超える時間外労働は年の半分を超えない――など。

     政府の実行計画では、自動車運転者については実施を5年先送りした上で、年間960時間までの残業を可能としている。私鉄総連はこうした自動車運転者への例外扱いを認めない考えで、法制化前の取り組みが重要と指摘している。

     

    ●要員不足は深刻

     

     討論では、相鉄労組が「政府の働き方改革は過労死認定基準並みの長時間労働にお墨付きを与えるもので、明らかにおかしい。一体、誰のための改革なのか」と疑問を投げ掛けた。その上で、長時間労働の是正には仕事量の軽減と人員増が不可欠と指摘。「秋闘方針で人員要求に踏み込んでいないのはなぜか」と問い掛けた。

     昨年末に人員増と長時間労働是正などを要求して24時間ストライキを行った臨港バス労組は秋闘方針に不満を表明し「切迫した職場状況に対応した方針を」と要望。要員不足と長時間労働の実態は今も続いていることを紹介し「(秋闘では)ストを背景に交渉重視で闘う。最大の支援をお願いしたい」と述べた。

     要員不足と長時間労働については、交通政策の課題とも関連させて意見・要望が相次いだ。関東バス労組は「国土交通省アンケートでも自動車運転者の25%が睡眠時間5時間未満。長時間労働を是正する上で、拘束時間、乗務時間、休息時間のうち、どれを規制するのが一番効果的なのか」と質問した。(つづく)