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    賢い消費者になりましょう/知ってトクする改正民法!

     

     お金の貸し借りや物の売買など民法の「契約」に関する部分が改正されます。ローンの連帯保証人保護が手厚くなったり、短期でバラバラだった未払い金の返還請求期間(消滅時効)が5年に統一されるなど、庶民の味方になってくれそうです。

     要点をこの問題に詳しい水口洋介弁護士に聞きました。2020年の施行までに知識を身に付けましょう!

     

     商品を買ったり、保険を契約したりすると、窓口で「約款」を示されます。

     これは今まで法律上の定めのないものでした。

     今後は、(1)特定事業者が(2)不特定多数の消費者と(3)画一的な取引――をする場合、「定型約款」として民法に条文化されます。でも、膨大な文字量の約款は簡単に読みきれません。消費者に不利な項目を事業者がひっそり忍ばせる場合だってあります。知らずに約款にサインしてしまったら、消費者の自己責任になるのでしょうか? 答えはNO!です。

     専門用語で「不意打ち条項」と呼ばれるこうした手法を禁じる条文「みなし合意除外規定」が新設されたからです。「社会通念」に照らして「一方的に」相手(消費者)の利益を害すると認められるものついては、合意しなかったとみなす」という内容です。

     泣き寝入りせず、「法律違反です」と主張しましょう。

     

     アパートなどの賃貸借契約での新ルールです。

     これまでも、畳の日焼けなど自然な劣化の修繕に敷金を使うことは原則禁止でしたが、徹底されておらず、借り主と貸し主の間でトラブルが絶えませんでした。改正民法では、経年変化による修繕費用を貸主が敷金から控除することができなくなります。全額返還が原則になるのです。ただし、借主が部屋を損傷した場合は、その修繕は要負担となります。

     改正民法では、会社経営をする友人などに頼まれてローンの連帯保証人となる人は、公証人のもと、公正証書をつくることで意思確認をしなければなりません。

     公証人は法律のプロ。リスクに関しても説明を受けるので、「軽い気持ちで保証人になったら借金地獄に…」というケースが少なくなることが期待されています。