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    会計年度任用職員移行から半年

    どうなった?

    労働条件や雇用ルール


     今年4月、自治体で働く非正規公務員の多くは「会計年度任用職員」に移行しました。約半年が経過した今、労働条件や雇用のルールはどうなっているのでしょうか。

     

    自治労調査/一時金支給6割、月例給減も

     今回の制度改定の目玉は非正規職員(パート)にも一時金(期末手当)を支給できるとしたことです。自治労が6月時点で調査したところ、正職員と同等の2・6カ月支給の自治体が58・5%ありました。「期末手当はない」は9・0%にとどまっており、何らかの支給のあるケースが大半とみられます。

     問題は、一時金支給と引き換えに、月例給を引き下げる手法が一定あること。総額人件費を抑制するためです。調査では「ほとんどのケースで下がらない」が63・5%(パート)で、多くは現状を維持。一方、その他では、下がる労働者がいます。「ほとんどのケースで下がる」「下がるケースが多い」の合計は17・3%でした。

     もう一つの焦点は、任用期間に上限を設けるかどうかでした。法律では「1年上限」としつつ、再度任用はできるという仕組み。ただ、いつまで働けるかは定めていません。

     

    ●心配される不安定雇用

     

     自治労の調査によると、「上限なし」(パート)は職種により15~28%。その他は何らかの上限が設定されています。「3年」が最も多く、「1年」「5年」が続いています。これまでは1年単位の雇用(任用)を毎年繰り返して長く働くケースが少なくありませんでした。新たな上限設定で雇用が不安定にならないかが、心配されます。

     

    自治労連調査/月例給減少のケース多いか

     自治労連調査では、非正規公務員が会計年度任用職員に移行する際の賃金について、賃金表のどこに位置付けたかを聞きました。

     総務省が例示した最低ランク(1級1号)より高めに設定した自治体が少なくありません。特に人材確保が困難な保育士については「正規職員並みの自治体が目立つ」といいます。

     一方で、行政職給料表より低い現業職給料表を用いて、賃金を下げるなどしたところもあり、調査した担当者は「全体として、月例給が下がったケースが多いという印象」と語ります。

     雇用(任用)については、「(再度任用)2回」(3年)としているところが多く、「4回」(5年)が続きます。上限を設けない自治体や年金支給開始年齢までとしたケースも一定あります。

     

    ●確定闘争で取り組みへ

     

     担当者は「トータルで労働条件を見た場合、当事者が声を上げて交渉できたところは、現状維持か改善を実現できている」。不十分だった課題については、今秋の確定闘争で取り組みたいと話しています。