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    種 水道 カジノ 安倍政権の悪法3点セット

    自治体を生活の防波堤に


     安倍政権が成長戦略の名の下に進めている施策の中には、危険なものがたくさんあります。それらに歯止めを掛け、住民の命と暮らしを守る上で地方自治体の役割が注目されています。

     危ない施策の中でも要注意なのが、(1)コメなど主要農産物の安定供給を支えてきた種子法の廃止(2018年4月施行)(2)民営化に道を開く水道法の「改正」(19年10月施行)(3)ギャンブル依存症を増やす恐れがあるカジノ実施法(18年7月成立・3年以内に施行)――の三つです。

     いずれも外国の大手企業などが要望し、安倍政権が成長戦略に寄与するとして推進。法律の廃止、改定、新規立法化などによって後押ししました。心配する多くの声が上がったものの、十分な審議もせず、数の力で通してしまいました。

     しかし、諦めるのはまだ早い。これらの施策にどう対応するかは、自治体の判断に委ねられているからです。例えば種子法に代わる種子条例を制定し、「悪政の防波堤」の役割を果たす自治体が増えています。

     条例制定の運動に携わっている元農林水産大臣の山田正彦さんは「安倍政権のひどさを嘆いているだけでは駄目です。多くの住民が立ち上がってまず地方を変えること。下から世の中を変えていこう」と呼び掛けています。

     

    かぎはみんなの大きな声!

    種子法/条例制定で国に対抗

     種子法の廃止によって、種の生産・普及は企業任せの方向になり、冷害に強いコメなど多様な品種を開発してきた都道府県の農業試験場に予算が付かなくなる恐れも出てきました。

     これに危機感を持った消費者や農業従事者らが「自治体レベルで種を守ろう」と、種子条例制定に取り組んでいます。

     「日本の種を守る会」によると、埼玉県や北海道など11以上の道県で条例が制定され、審議中や知事の意向表明を含め今後26に広がる見通しです。

     

    水道法/委託化は自治体の判断

     法改定で、水道事業の運営権を民間企業に委託するコンセッション方式導入が可能になりました。料金値上げや水質悪化などから再公営化を進める諸外国の流れに逆行しています。

     導入するかどうかは自治体の判断次第。九州の政令市・県庁所在市・中核市の10市は「導入予定なし」との意向(西日本新聞調べ)で、企業任せへの懸念の強さを示しています。

     住民が声を上げれば、歯止めは十分可能です。

     

    カジノ/住民の思いこそ大切

     正式名称は統合型リゾート整備推進法ですが、主眼はカジノの設置です。

     地域経済の不振に悩む自治体からは、大阪府・市や横浜市のように首長が誘致に名乗りを上げ始めています。

     一方、ギャンブル依存症を増やす恐れや、治安の悪化などマイナス面も指摘されています。

     候補地の正式決定は2022年ごろ。法律はできても設置阻止は可能です。住民の意見を踏まえた自治体の判断が求められます。