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    最低賃金を争点に!

    野党4党の目標は「1500円」


     10月31日投開票の衆議院選挙を前に、各党が最低賃金の引き上げについて公約を発表しています。衆議院選挙は、底上げ・格差是正への機運を高める絶好のチャンスです。

     

    各党が引き上げに意欲

     立憲民主党は10月、「将来的に最低賃金は時給1500円」の公約を打ち出しました。これにより、野党共闘で選挙に挑む、共産、社民、れいわ新選組の4野党が、最賃の水準目標で足並みをそろえました。

     都道府県ごとに定める地域別最低賃金の全国加重平均は930円。政府は「早期に全国加重平均千円」を目標としています。最高額は東京の1041円で、最低額は沖縄など820円。

     立憲民主党は最賃の水準目標を設定することについては、慎重な姿勢でした。「最低賃金の引き上げ」を盛り込んだ「安保法制の廃止と立憲主義の回復をめざす市民連合」との共通政策(9月8日)に、他の3野党とともに合意。その後、10月14日に発表した公約で、「1500円」を正式に打ち出しました。

     共産、社民、れいわの3党は「1500円」に加えて、全国一律とすることも掲げています。地域間格差が最大221円とあまりに大きいためです。

     国民民主党は、政府目標より高い「全国どこでも千円以上」を示しています。

     与党の公明党も、政府の最賃目標に独自色を加える政策目標を示しました。2020年代半ばに過半数の都道府県で千円を超えるようにするなどの内容です。

     

    自民・維新は言及せず

     自民党はこのほどまとめた政策集で、最低賃金引き上げに言及していません。岸田文雄首相の所信表明演説でも同様でした。支持基盤である経済団体を意識したものとみられます。

     日本維新の会も最賃については触れていません。前身の「日本維新の会」は12年の総選挙で、「最賃制の廃止」を公約にして批判され、直後に撤回・修正した経緯があります。

     今回の公約でも「解雇の金銭解決」を盛り込むなど労働者保護規制を緩める方向を示しています。「周回遅れの新自由主義」路線といえるでしょう。

     コロナ禍の下では、多くの人が困窮に追いやられました。大企業だけが巨額の内部留保を積み上げる、ゆがんだ経済を変えるためにも、最賃引き上げは有効な方策。衆院選挙はそのための絶好のチャンスです。