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    「生ある限り署名訴える」/張本勲さんの姉、小林愛子さん

     元プロ野球選手で解説者の張本勲さんの姉、小林愛子さんがヒバクシャ国際署名にかける思いを、長崎市内で開かれた原水爆禁止世界大会の会合で語った。「あのような悲しく恐ろしいことは絶対にあってはならない」。81歳になった今も、毎日署名を集めている。

     小林さんは7歳の時、広島で被爆した。「ピカッと光り、ドーンと大きな音がした瞬間、母が私と5歳だった弟(勲さん)に覆いかぶさった。母は体中にガラスの破片が突き刺さっていた」と振り返った。

     原爆が投下されてから2日ほどして、行方がわからなかった4歳上の姉が見つかった。姉は全身やけどで目と口がふさがり、何も言えないまま、まもなく息をひきとった。

     小林さんは「私も本当は原爆で死んでいた身。生きていて何をすべきか。子どもたちが笑顔で幸せに暮らせるために核兵器廃絶の署名を集めようと、昨年から毎日一人で署名を集めている。知らない会社でもあらゆるところを訪ねている」と話す。

     これまで集めた署名は2665筆。署名を断られると「涙が出る。平和を望まないのかと。でも負けない。動ける限り頑張る」。

     今も亡くなった姉に背を押されている感じがするという。「『こういう恐ろしく悲しいことは二度とあってはならないんだよ』と教えてくれているような気がして。毎朝天をあおぎ、亡くなったお姉ちゃんと、助けてくれた母に今日も頑張って集めてきますと手を合わせている。皆さん、ともに頑張りましょう」

     

    〈写真〉被爆当時を語る小林さん(8月8日、長崎市)