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    ゴジラから僧侶まで演じる才能/狂言師 野村萬斎さん

     人間国宝の祖父・故六世野村万蔵と父・万作に師事し、3歳で狂言の初舞台を踏みました。1997年にはNHKの朝の連続テレビ小説「あぐり」にヒロインの夫役として出演。大正時代の売れない小説家というユニークな役柄で人気を博しました。以後、本業の狂言のみならず、テレビや映画、演劇界での活躍が続きます。

     現在、新作映画が公開中。室町時代の僧侶、池坊専好を演じる「花戦さ」です。生け花の名手として知られた専好が、時の権力者、豊臣秀吉に「花」で闘いを挑む物語。

     「お花や茶道、絵画といった文化の力は、武力にも匹敵するほどの力がある。人の心を開かせることができるんです。俳優という職業柄、そこに親近感を覚えます」

     時代物のイメージが強い野村さんですが、昨年は映画「スキャナー記憶のカケラを読む男」で現代劇にチャレンジしました。大ヒット作の「シン・ゴジラ」では、何とゴジラを演じています。劇中のCG(コンピューターグラフィックス)加工されたゴジラの動きは、事前に特別撮影された野村さんの動きが元になっているのです。長年舞台で培った身体性と美声、端正な容姿で今後もいろんな「顔」を見せてくれそうです。

     

    のむらまんさい

     1966年東京都生まれ。97年NHKの朝の連続ドラマ小説『あぐり』で人気を得る。出演映画に『乱』『陰陽師』『のぼうの城』など。