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    恋愛も子育ても多様がいい

    にじいろかぞく 小野春さん


     同性のパートナーと東京都S区で約20年、共に暮らしています。彼女の連れ子1人と実子2人の5人家族です。

     この20年の間、子どもの友達に「父ちゃんいないの?」といわれたり、実子が入院したときにパートナーが病院側に親と認めてもらえなかったり…とつらいこともありましたが、社会は少しずつ変化しています。

     以前は同性カップルが除外されていた公営住宅の抽選も応募可能になったし、数年前に私が乳がんの手術をしたときは、手術の同意書に家族としてパートナーの署名が認められました。

     一方、法律は前進していません。たとえば病気療養中のお金のこと。男女の共稼ぎ夫婦なら、片方が大病で離職した場合、相手の扶養家族になるという選択肢があります。これが同性カップルには認められない。パートナーシップ登録をしていたとしても、法律上は他人同士なのです。幸い私は職場復帰しましたが、こうした税制面での不平等は今後のために解消してほしい。

     人と人が出逢い、家族になっていく――それは本当に多様な形があり、「これが典型」といえるものはありません。私は一度男性と結婚し、離婚した後に今のパートナーとの恋愛を経験したので、身をもって「異性愛が唯一の形」ではないことを知っています。

     自民党の杉田水脈衆院議員の雑誌への寄稿論文はそうした多様性を否定するものでした。「LGBTカップルは子どもを作らないので生産性がない」などという主張は、子どもを「国の生産性を上げるための存在」と捉えている点でも問題です。こんな差別発言より、まずは多様性を反映した社会システムを整えること。それこそ本来の国会議員の仕事ではないでしょうか。

     

    おの はる

    子育てをするLGBTのための団体「にじいろかぞく」代表。団体メンバーの一部が翻訳協力した米国の絵本「In our mothers's house」が今秋刊行予定。