「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    生活文化・最新記事

    第2回

    憲法は国が守るルール


     それでは「憲法カフェ」をスタートします。みなさん、準備はできていますでしょうか。

     え? 「そもそも憲法が何か分からないのに参加資格があるのか」って? 大丈夫、心配ご無用。ちゃんとそのあたりの話から始めます。

     憲法とは何か? そのことを理解するためにまず知ってほしいのは、憲法は法律とは違う、ということです。憲法は法律の一種ですらありません。二つは全くの別物です。

    唐突ですが、ここで質問です。あなたは憲法違反をしたことがありますか?

     胸に手を当ててみなくても大丈夫です。答えは決まっています。「NO」です。

     一般市民は何をしようと憲法に違反することはありません。憲法は、国家にのみ適用されるルールだからです。

     例えば、憲法21条に表現の自由が定められていますが、これは、国家が個人の表現を不当に制約してはならない、という規定です。個人が出版しようとする本を国があらかじめ検閲したり、国が主催する美術展で、国が気に入らない作品を排除したりしてはならない、という規定です。

     憲法は、国家が守らなければならないルールです。一般市民が守らなければならないルールである法律(民法や刑法など)とは、その点で大きく違います。

     ところで、日本で長年国家運営を担っている自公政権は改憲を目指しています。

     このことは、つまり、国家を縛っているルールを、国家自身が変えようとしている、ということです。極端な例ですが、窃盗犯が、刑に服したくないからといって、自分で窃盗罪を撤廃するとしたらとんでもない話ですよね。

     改憲に対して、私たち市民が厳しい目を持たなければならない、というのはある意味当然のことなのです。 

    (弁護士 久保木太一)