「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    生活文化・最新記事

    心の相談室/(95)学習で脳を活性化しよう

     「六十の手習い」という言葉があります。学問や習い事をするのに年齢制限などなく、たとえ晩年になって始めても遅すぎることはないという意味です。私の周りにも趣味やボランティアに精を出す高齢者の方がたくさんいらっしゃいます。

     1990年に生涯学習振興法が制定されて、政府や自治体も生涯学習を奨励しています。自己の充実や啓発、生活の向上のために、自らの意思に基づいて生涯を通じて学ぼうというもの。内容はスポーツ、ボランティア、趣味など多岐にわたります。

     脳は、何か初めての経験をするたびに新しい情報伝達回路を作って働き始めます。バイオリン、俳句、マラソン、編み物、語学、なんでもかまいません。中高年になってから新しいことを始めた人の脳を調べてみると、みな活発で若々しい状態を保っているそうです。実は、私の趣味であるマラソンも40歳を過ぎてから始めました。

     学校に通った年月が長ければ長いほどアルツハイマー型認知症にはなりにくいという統計もあります。脳を使うと新陳代謝が活発になり、脳が成長します。これはアルツハイマーの患者さんに多くみられるアミロイドβという老廃物が脳にたまりにくくなるからです。このアミロイドβは、日中よりも睡眠中に排出されるという報告もありますので、睡眠を十分にとることも大切でしょう。

     もう年だから…などと躊躇することはありません。新型コロナウイルスの感染拡大の中で、様々な意欲を失ってしまっている方も多いと思いますが、今さらとか、何のためになるのかなどと考えこまずに、まずは何か新しいことを始めてみましょう。