「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    2016年

    10月

    19日

    「小さな改善、大きなごまかし」/政府の働き方改革/労組や弁護士団体が批判

     「安倍『働き方改革』は改善はわずかで大きなごまかしがある」。こう訴える会合がこのほど、都内で相次いで開かれた。労働側のお株を奪うかにみえる政府の動きに対し、その矛盾とごまかしを知らせ、真の改革を世論に訴える攻勢的な取り組みが提起された。

     「働き方改革」を批判する意見書をまとめた自由法曹団は10月13日、国会内で集会を開いた。

     集会では、政府が強調する労働時間上限規制と、同一労働同一賃金にも厳しい批判が飛んだ。過労死認定基準(月80時間超の残業)程度の緩い上限規制や、適用除外を多く設ける抜け穴が議論され、同一賃金では手当の改善にとどまるともいわれる。非正規労働者の争議を支援してきた鷲見賢一郎弁護士は「一言でいえば、小さな譲歩、大きなごまかし。国民の不満をそらす対策にもなる。参院選では奏功し、国民の支持をかすめ取った」と指摘。ごまかしや矛盾を世論に訴えようと語った。

     全労連やマスコミ文化情報労組会議などでつくる労働法制中央連絡会は14日、都内で総会を開き、「ぎまん性を暴き知らせる」との運動方向を確認した。

     講演した伍賀一道金沢大学名誉教授は、経済界や国で急浮上している「兼業・副業容認論」に言及。労働基準法改正案の残業代ゼロ制度を「脱時間給」と国が宣伝する裏には、労働者保護規制が全く効かない個人事業主的な働き方を広げていく狙いが隠されているのではないか――との見立てを語った。