「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    2016年

    12月

    10日

    非常勤講師は業務委託?/東京芸大が団交拒否/組合は救済を申し立て

     「非常勤講師は雇用契約ではなく業務委託」だとして東京芸術大学が団体交渉を拒否したことに対し、首都圏大学非常勤講師組合(松村比奈子委員長)などは12月6日、東京都労働委員会に不当労働行為の救済申し立てを行った。語学講師の川嶋均さんが10月、大学から「若い人と入れ替えたい」と次年度の授業数削減を通告されたことについて、組合が団交を申し入れていた。

     川嶋さんは15年以上同大学でドイツ語を教えてきた。今年10月、次年度から授業数を週2コマから1コマに減らすと通告された。2年前にも突然の授業数削減を受けていた川嶋さんは組合に加入して団交を申し入れた。団交前の話し合いで大学側は「業務委託であり雇用契約ではない」と主張。その後団交を拒否すると組合に通知した。

     組合は申立書で、大学側が一方的に労働条件や労務内容を決め、指揮命令の下に時間や場所の制約を課している実態などから、労組法上の労働者であるのは明らかだと主張している。

     文部科学省は04年、国立大学法人化後の非常勤講師は労働基準法などの適用を受ける労働者であると通知しており、組合の志田昇書記長は同大学の姿勢を「全国的に見ても突出している」という。

     川嶋さんは「たかが授業1コマの削減だが、背後には非正規の労働者を労働者と認めず、奴隷労働に等しい扱いをしている大きな問題がある」と訴えている。