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    2017年

    4月

    15日

    〈目指そう!  核兵器禁止条約〉/ (1)核兵器禁止条約の意義/「違法」から「犯罪」に

     今年3月末、核兵器禁止条約の制定を目指す初の交渉会議が国連本部で開かれました。110カ国以上の政府代表や国際NGOなどが参加し、核兵器の使用はもちろん、製造や保有、配備などを禁止する方向性で一致。7月にも成案を得て、秋の国連総会で採択される見通しです。

     交渉会議で各国代表の多くが訴えたのが「法的拘束力」というキーワードでした。実は、不必要な苦痛を与える兵器や無差別・大量破壊兵器は、第2次世界大戦以前から国際人道法違反とされてきました。1996年には国際司法裁判所が「核兵器の威嚇、使用は国際法に一般的には違反する」との勧告的意見を発表。国連は核兵器廃絶の決議を毎年採択しています。しかし、これらは政治的宣言に過ぎず、各国には従う義務=法的拘束力がありませんでした。

     国際法に詳しい青山学院大学の新倉修名誉教授は「法的拘束力を持つ条約は位置付けが全く異なります」と指摘。「核保有国は条約不参加を表明していますが、核兵器使用が国際犯罪であることが条約で明確になるわけです。『条約締結国に対しての核攻撃は許されない』という国際法上の紳士協定からは核保有国も逃れることができません」と条約の意義を強調しています。