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    連合本部の対応に苦言/情報労連大会/高プロ制めぐる問題で

     情報通信産業の労組でつくる情報労連の大会(7月20日、都内)で、野田三七生委員長らが連合本部に苦言を呈した。高度プロフェッショナル制度の導入に手を貸す一連の対応への批判だ。「連合運動に対し虚無感を抱かざるをえない」(柴田謙司書記長)との声も上がった。

     野田委員長は連合本部の対応について「将来を見据えて実を取るための決断は時として必要」と、一般論としては理解を示した。一方で、「唐突感、プロセスについては、加盟組織、組合員からも多くの意見があり、そのことを受け止めていただきたい」と苦言を呈し、来賓として出席した連合の逢見直人事務局長は意思疎通について若干の不備があったと謝罪した。

     柴田書記長はさらに厳しい。「両制度の導入に『反対』の声を上げている最中なのに、組織的な合意形成のあり方が粗雑」と述べ、今の政治情勢下であえて労動側から要請した点や、民進党との合意をほごにした点を批判。「今後の連合運動での『合意形成』に虚無感を抱かざるをえない」と失望を露わにした。

     組織内の石橋通宏参院議員も「この2年間、審議入りさえさせなかったのに」と述べ、「臨時国会で断固闘っていく」と決意を表明した。

     同日、連合本部に対し「民進党との連携・強化を求め、長時間労働・過重労働につながらないための厳格な対応を求める」方針を確認した。