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    ヒロシマデー集会に2千人/2017年世界大会/各国に禁止条約への署名訴え

     「核兵器禁止条約を力に核兵器のない平和で公正な世界の実現を」をテーマに掲げた原水爆禁止2017年世界大会・広島「ヒロシマデー集会」が8月6日、広島市内で開かれた。主催は原水爆禁止日本協議会などの実行委員会。全国から約2千人が参加し、全ての国に核兵器禁止条約への参加を求める「広島からのよびかけ」を採択した。

     主催者報告した関西学院大学の冨田宏治教授は「禁止条約の下で核兵器を持ち続ける国は、文字通りならず者国家だ」と指摘。核保有国と日本を含む核の傘の下にある国々の市民が、政府に署名を迫ることが決定的に重要だとし、国民的な共同の構築を訴えた。

     被爆者を代表してあいさつした日本原水爆被害者団体協議会の田中煕巳代表委員は、条約への不参加を明言する日本政府を「唯一の戦争被爆国の政府として許されない。ヒバクシャ国際署名を広げることで安全保障政策を変え、条約に署名させよう」と呼び掛けた。

     連帯あいさつに立った日本共産党の志位和夫委員長は、長年にわたる原水爆禁止運動と被爆者の訴えが禁止条約の制定に果たした役割を強調。一方、平和記念式典のあいさつで条約に一切触れなかった安倍首相について「条約をあたかもなかったかのように扱うことは許されないし、通用しない」と批判。彼らが(条約に)サインをしないなら、私たちの手でサインをする政府をつくり出そう」と訴えた。