「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    「改憲前夜」に何をすべきか/市民文化フォーラム/憲法などテーマに8・15集会

     市民文化フォーラムは8月15日、東京・千代田区の日本教育会館で「8・15集会 改憲前夜―今、私たちがすべきこと」を開き、映画監督の森達也さんや琉球新報の新垣毅記者らが憲法をめぐる日本の政治の現状や、民主主義再生のための動きをテーマに語った。

     集会は1965年以来53回目を数え、230人が参加した。同フォーラムの前身は国民文化会議。

     若い学生から「なぜ人間は戦争をやめられないのか」と質問を受けることがよくある森さんは、「人に殺りく本能はないが自衛本能がある。これが突出すると攻撃や戦争をさせてしまう」と答えるという。

     「だから戦争をしないために必要なのは武器を持たないこと。それを日本は憲法の下でやろうとしてきた。(世界の現状に対し)ラジカルなアンチテーゼであるこの憲法を大事に守っていきたい」

     新垣さんは東京支社に転勤した際、大家から「琉球新報には貸さない」と断られた経験がある。「日本社会全体に沖縄を軽視する風潮があり、街頭やネットでは沖縄ヘイトが行われている。根底に差別意識があるのではないか」と強調。

     本土の人が沖縄の歴史と現状に真剣に向き合うことは、日本の民主主義やアジアの平和について考えることにつながると指摘した。

     恵泉女学園大学の李泳采准教授は朴槿恵前政権を倒した韓国の若者らの運動を報告した。