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    〈老後に備える〉介護保険の基本(1)/まずは申請と審査が必要

     介護保険サービスを利用できるのは65歳から。65歳になると市区町村から介護保険証が交付・郵送されてきます。でも、この保険証を介護施設に持って行き、例えば「デイサービスを受けさせて」と言っても駄目。介護保険サービスを利用するには、事前の申請と審査・認定が必要です。

     申請先は、市区町村の介護保険課の窓口か、近くの地域包括支援センター。本人か家族が申請するのが原則ですが、困難な場合は地域包括支援センターのケアマネジャーなどに代行してもらうことも可能です。

     申請後には、介護の必要度などを調べるための審査が行われます。自治体の介護認定調査員が本人と面談して「ご自分のお名前は?」「生年月日は?」などの質問をしたり、食事やトイレ、着替え、入浴といった日常生活の様子を本人、家族から聞き取ります。

     この調査結果と医師の意見書を基に要介護度が認定されます。申請から認定結果の通知までは約1カ月。「要介護1~5」に該当すると介護保険サービスの対象になりますが、「要支援」認定の場合、使えるサービスは介護予防サービスのみ。「非該当」(自立)と判定されると、介護保険の給付は受けられません※。

     

    ※自治体が行う一般介護予防事業(脳トレや筋トレなど)は利用できます。