「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    副業解禁「認められない」/運輸労連の中央委員会/過労運転や安全への懸念指摘

     日本通運やヤマト運輸など運送会社の労組でつくる運輸労連の中央委員会(1月30日、都内)では、政府が進める副業解禁を不安視する意見が複数出され、現状では「認められない」との産別方針を確認した。過労による安全への影響を懸念している。

     「トラック運送業界は、長時間労働、労働力不足が深刻。(改善に)逆行する政策だ。正社員の減少と非雇用型(の請負労働)、パート、アルバイトの増加につながり、賃金底上げの妨げになる」「賃金が低下した未組織の労働者が副業に走るのではないか」

     政府の「働き方改革実行計画」に明記され、厚生労働省が昨年末に指針を策定した「副業の解禁」。中央委員からは、長時間労働や賃金ダンピングの助長、安全への懸念が語られた。

     産別本部もこれを受け、「(働き手確保のための)賃金制度の見直しを放棄する政策だ。労働時間短縮どころか増大につながる。全く無責任だと指摘せざるを得ない。労働時間をどうカウントするのか、事故発生時に誰が責任を負うのか、社会保険負担も明らかではない。適正な運賃・料金収受に向けた、業界の秩序を乱す恐れがある」と警鐘を鳴らした。

     方針は、まずは適正運賃・料金収受、賃金の底上げを進めるべきで、会社の枠を超えて労働時間を把握できる仕組みがない下での副業は認められない――との姿勢を示している。

        〇

     自動車運転業務に残業上限規制の一般則適用を求めて行った請願署名が、180万筆を超えたことが報告された。改正労働基準法が施行された場合、その後5年間は規制が適用されないが、5年を待たずに厚生労働省の改善基準告示を見直し、最大拘束時間の短縮を求めていくことも決めた。