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    大学などの雇い止め許すな/全大教など関連労組が集会/有期職員の無期転換めざす

     国の研究機関や国立・私立大学で多発している無期転換逃れの雇い止めを阻止しようと訴える集会が2月14日、国会内で開かれた。雇い止め撤回を求めて交渉中の理化学研究所や東北大学の組合員らが現状を報告した。主催は全大教や首都圏大学非常勤講師組合、国公労連など9組合。

     全大教の長山泰秀書記長は「無期転換逃れの雇い止めは脱法でなく、明確な違法行為だと言いたい。経営法人は労働者の権利擁護でしっかりとした対応を」と述べ、政府に対しても無期転換権を行使できるよう責任を果たすべきと強調した。

     

    ●研究にも支障出る

     

     国立研究開発法人の理化学研究所は、無期転換ルールを無視して今年4月以前に有期契約職員345人の雇い止めを計画している。現場からは、有期契約のベテラン職員に仕事を続けてほしいという声が上がっているが、経営陣は雇い止めの意向を変えていない。団体交渉にも応じないため、組合は不当労働行為の救済を東京都労働委員会に申し立てた。

     雇い止めを通告された理研の女性職員は「これまでも職員の入れ替えによって、能力的に十分ではない職員が採用され、以前より事務手続きが遅くなっている。研究室のアシスタントらが大量に雇い止めされれば、多くの事務作業が研究者に押し付けられることになり、研究に支障が出るのでは」と訴えた。

     

    ●組合は闘う姿勢堅持を

     

     東京大学が昨年12月、有期契約職員の雇い止め撤回と無期転換を確約したことを受け、各地の大学で無期転換を認めるケースが増えていることが報告された。

     一方、東北大学は依然として雇い止めをする姿勢を変えていない。東北大職組が団体交渉で東大などのようになぜ無期転換しないのかと迫ったところ、大学側の理事は「無期転換を進めている大学は先が見えてやったのではない」と述べ、無期転換を否定する発言を繰り返しているという。

     労働問題に詳しい水口洋介弁護士は「経営側は法律的な問題を分かって雇い止めを計画している。労働者は裁判までして抵抗しないだろうと見ているのだろう。経営者に対しては、闘う姿勢を見せることが大切。今がせめぎ合いのヤマ場だ」と述べた。