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    〈霞国公の残業実態調査から〉上/「働き方改革とは真逆だ」/国会対応にも厳しい声

     霞国公が行った残業実態アンケート調査(2018年)の自由記入欄には、不払い残業の実態や理解のない上司、非効率な業務、仕事量の多さなどについての不満がつづられている。抜粋して紹介する。

     

    ●皆さんの体が心配

     

     ・何時に帰れるのか分からない時が多々あり、プライベートの予定がよくだめになり、友人との関係がうまくいかなくなった。

     ・上層部の低次元の判断や思いつきによって、やらなくてよい仕事が増えている。考え方を改めてもらいたいが、聞く耳を持たず。ある種のパワハラだ。

     ・(残業の原因は)非効率な業務の進め方。特に国会、関係団体関係などの外部要因。政局案件で自殺者が出るのは問題と考える。 ・非常勤職員が多く、業務が職員に偏り、結果的に残業につながっている。

     ・業務が多忙な人ほどこうしたアンケートに回答しない傾向があるのでは?

     ・採用されて1年未満。超勤時間がこんなに長いのかと驚きました。「公務員は定時に帰る」というイメージが強かったから。皆さんの体が心配です。

     ・対外的には働き方改革というが、省内は真逆。誰か死なないと変わらないのでしょうか。正論を言うのは簡単ですが、現場や部下の状況も考えてほしい。

     

    ●倒れてしまえば楽?

     

     ・超過勤務問題を本気で問題視している職員を見たことがない。幹部も業務多忙になると、深夜でも多くの指示を出す。

     ・国会対応は無駄な時間が多い。無駄な手当を出すことにもなり、税金の無駄遣い。議員ももっと早く(質問通告を)出し、きちんと勉強してほしい。

     ・分からないことがあっても答えてくれる職員がいない。問い合わせの回答を何カ月も放置したあげく、非常勤にその回答をさせないでほしい。非常勤にも夏休みがほしい。

     ・幹部がコロコロ変わるたびに、一から勉強に付き合わなければならない。制度の勉強は自分でして。

     ・当たり前のように長時間労働、無駄な待機、残業代不払いが起こるのはおかしい。倒れてしまえば楽かもしれない、と考えてしまうことも多い。

     ・以前に働いていた民間企業と比較すると、勤務時間や良い意味での効率のある働き方に関する意識が乏しい。制度改革だけでなく、意識改革も必要。

     ・残業及び長時間労働を美徳、またはやむを得ないという風潮は時代遅れであり、どうかと思う。

     ・業務量に比べて人が足りない。定員数を増やして人を多くするべき。

     ・入省したばかりだが、将来が思いやられる。業務は終わっているのに、帰れる雰囲気がなくつらい。