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    形式論で原告敗訴に/冠婚葬祭大手ベルコ裁判/雇用関係の成立認めず

     冠婚葬祭大手のベルコの「代理店」の従業員として働いていた2人の男性がベルコとの労働契約上の地位の確認を求めた裁判で、札幌地裁(岡山忠広裁判長)は9月28日、原告敗訴の判決を言い渡した。業務委託契約とすることで労働法の適用逃れを図る経営の是非が問われたが、原告にとって厳しい結果となった。

     原告側弁護団は同日、判決について「形式的な契約形式にとらわれ、原告らの労働の実態を顧みることなく、ベルコとの雇用関係を認めようとしなかった。司法の役割の放棄として厳しく断罪せざるを得ない」と批判する声明を発表した。

     原告側によると、ベルコは全国に約7千人の従業員がいるが、正社員は35人。会社の地域単位の機構を代理店契約である支部長に業務委託し、そこで従業員を雇う形をとっている。

     原告は、代理店契約の支部長について「独立した雇用主とはいえず、ベルコに従属した『商業使用人』に過ぎない」と指摘し、同社との雇用関係の成立を主張していた。

     しかし、判決は、ベルコが支部長に対して業務の方針や成果について指示を行っていたことを認めながらも、仕事の進め方や労働時間、場所については一定の裁量があったなどとし、原告の主張を退けた。

     連合は、雇用によらない働かせ方による労働法逃れの典型例として、この争議を全面支援している。原告は控訴する方針。

     

    〈写真〉労働法適用逃れを許すのかどうかの分岐点。個別の争議で連合が全面支援するのは初めてだという(2016年8月、都内)