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    Q&A/勤務間インターバルで報告書/労使で制度広げ法制化へ

     Q 最近残業続きでろくに睡眠時間を取れない。昨夜は12時まで勤務で、今朝は8時出勤。こんな日が続いたら死んじゃうよ。

     A 大変だね。海外では勤務間インターバルという制度があるよ。

     Q 何それ?

     A 勤務終了から翌日の勤務開始までの休息時間をきちんと確保するよう使用者に義務付ける制度だ。欧州連合(EU)は最低でも連続11時間とするよう定めている。ドイツ、フランス、イギリスは11時間、ギリシャやスペインは12時間だそうだ。

     Q うらやましいね。日本でもできないの?

     A そうだね。今も過労死・過労自死は労災認定ベースで年間200件近くに上る。その根絶の決め手となる制度だといわれている。一昨年、「働き方改革実行計画」をつくる際に法制化が議論されたが、使用者団体が強く反対して努力義務にとどめた。強制力はない。ただその時、制度の普及促進のための検討会設置を決め、1年半を経た今年12月、報告書がまとまった。

     Q どんな内容なの?

     A 制度導入の手順、先行事例、助成金の紹介や、就業規則、労働協約のモデルを示している。休息時間は「8~12時間」と例示し、重大なクレーム対応などの適用除外ケースや、労働時間の管理方法などを紹介している。

     Q ヨーロッパと比べると、随分控えめだね。過労死が多発する国としては規制が弱いんじゃない?

     A 日本は通勤時間が長く、より長い休息時間が必要と指摘される。過労死の悲劇を繰り返さないと述べていた政府の姿勢が問われるべきだ。法制化を求める取り組みと同時に、労使で制度を導入する職場を増やし、法制化に弾みをつけることが求められる。