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    失踪者の未払い賃金確保へ/外国人技能実習生問題/支援弁護団が発足

     入国管理法改正の国会審議をきっかけに、劣悪な労働環境と人権侵害があらためて問題視されている外国人技能実習制度。この問題に取り組む弁護士らが1月30日、「失踪」実習生未払賃金弁護団を結成し、支援に乗り出した。

     弁護団によると、2017年に失踪した実習生は7千人以上で、そのうち約6割が最低賃金以下で働かされ、賃金未払いが生じているという。1人当たり約100万円として、合計42億円に上ると試算している。

     根本匠厚生労働相は実習生問題について、労基法違反に対しては是正勧告し、帰国した元実習生への送金も含め、支払わせる旨答弁している。同弁護団代表の指宿昭一弁護士は2月5日の会見で「3月までに法務省が調査を行うというが、本気でやるのか。国による救済の動きは十分ではない」と批判。失踪した実習生から直接情報収集して企業に未払い賃金を支払わせるとともに、問題を世論に訴えていくと強調した。

     弁護団は、帰国先からの相談を想定してフェイスブック(ベトナム語、ミャンマー語、英語、日本語)とホームページ(英語、日本語)を開設した。メッセージ機能を使って相談を進め、情報を精査した上で労働基準監督署への申告を検討するという。

     指宿代表は「厚労省や法務省、外国人技能実習機構への申し入れも行いたい」と述べた。

     

    〈写真〉弁護団発足について語る指宿弁護士(左、2月5日、都内で)