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    格差是正の点では趣旨一致/全国一律最賃制/自民党議連発足で連合会長

     自民党内に全国一律最低賃金制の実現をめざす議員連盟が発足したことについて、連合の神津里季生会長は2月15日の定例会見で「今の仕組みでは(最賃の地域間)格差が広がってしまうという考え方でいえば私たちが主張してきた趣旨と一致していると思う」と述べた。一方、公労使の3者による審議を通じた合意形成が必要と強調するとともに、議連参加メンバーにはなじみの薄い議員が多く、「真意を測りかねている」と語った。

     同議連は2月7日発足。議員立法での最賃法改正をめざして、同党内で広く賛同を呼びかる構えだ。最大224円の時給格差を解消し、デフレの完全脱却、東京一極集中の是正を訴えている。

     神津会長は「今の仕組みだと(地域間の)格差がますます開いてしまうという考え方については、今まで私たちが言ってきたことと趣旨が一致していると思う」と述べた。連合としてもこれまで、現行の4ランク制について一度リセットして見直すことなどを主張してきたことも紹介した。

     一方、最賃法改正については「(公労使の)3者構成の審議で認識を一致させないといけない」と、労働政策・立法に関する国際原則を踏まえるべきだと強調した。

     その上で「直接話を聞いたわけではないのでどういう趣旨なのか分からないが、やや唐突感がある」とも発言。同議連会長の衛藤征士郎元衆院副議長については連合構成組織とのつながりがあるが、その他はなじみの薄い議員が多いとし「真意を測りかねているというのが正直なところだ」と心情を述べた。