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    もう一つの「3月1日」/朝鮮民族の独立運動/100周年で東京集会開催

     「3月1日は歴史上、何があった日ですか」と問われたら、何と答えるだろうか。米国の水爆実験で第五福竜丸の乗組員らが被ばくしたのが、ビキニデー事件(1954年)。だが、もう一つの「3・1」はあまり知られていない。日本の植民地支配下にあった朝鮮で独立を求めた民衆の運動(1919年)だ。今年100周年を迎える3・1独立運動を契機に、両国の関係を考える集会が2月24日、都内で開かれた。

     主催したのは、日韓民衆連帯全国ネットワークで、280人が参加した。

     あいさつした渡辺健樹共同代表は「私たちは、日本と朝鮮半島やアジアの歴史についてあまり学んでこなかったという反省がある」と述べ、加害の歴史に無頓着では再び過ちを繰り返す恐れがあると指摘。100周年を迎えるに当たり、歴史を直視した上で(1)過去の清算と植民地主義からの脱却(2)日朝国交正常化の実現(3)朝鮮半島の平和と統一――に寄与する道を歩んでいこうと呼びかけた。

     「女たちの戦争と平和資料館(wam)」の渡辺美奈館長は、日韓併合(1910年)の前から日本軍による農民殺りくなどの暴力が横行していた事実を告発。「日本が何をやってしまったのかを学ぶこと」の大切さを訴えた。

     韓国から来日した「4・27時代研究院」の孫政睦(ソン・ジョンモク)国際分科長は第2回米朝首脳会談について、朝鮮半島の非核化や平和体制構築が進むことに期待を表明した。

     

    〈写真〉会場いっぱいの280人が参加。3月1日には東京・新宿でキャンドルアクションを行うことも提起された(2月24日、都内で)