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    外国人労働者に日本語支援を/全国フォーラム実行委イベント/ゆがんだ移民政策を問う

     移住者と連帯する全国フォーラム実行委員会が2月23日、都内で日本の移民政策を問うイベントを開き、約200人が参加した。6月の全国フォーラム開催に先立つプレ企画。外国人労働者受け入れに当たり、人権保障に基づく移民政策と共生社会の実現を求めた。

     移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)代表理事の鳥井一平氏は、法務省が作成した改正入管法の説明資料について「共生の文字がない。職場と地域、労働と生活は切り離せない。ゆがんだ移民政策はヘイトスピーチを生み出す」と批判した。

     戦前、朝鮮半島から渡って来た人々や1980年代にビザ拡大で来日した人に対する施策など、日本に移民政策は既に存在していると指摘。「法改正の議論でようやく移民の存在を認めるようになり、特定技能の在留資格創設で、労働者として受け入れることを初めて明記した」と述べ、その際に労使対等原則の担保は欠かせないと訴えた。

     労働者の権利として日本語の学習機会の必要性を強調。「外国人技能実習生は、渡航前の日本語学校の費用で、借金が増えている。政府がその費用を負担するのは当たり前。失業時の職業訓練にも日本語教育を入れるべき」と述べた。その上で「(帰国が前提の)出稼ぎゆえに、労災などはその場で請求しなければならず、権利意識は高い。彼らが自ら声を上げられる権利を担保すべきであり、労働組合は責任が重い」と語った。

     横浜市の港町診療所所長で「シェア=国際保健協力市民の会」の副代表を務める沢田貴志氏は、来日後に健康状態が悪くなる人が多く、結核患者が急増していると報告した。実習生の場合、体調不良を訴えると、渡航費用や手数料の借金を抱えたまま帰国させられることから、治療をためらってしまうためだ。

     診療所ではスペイン語通訳付きの心療内科外来を週に半日だけ設けた。待合室はスペイン語が飛び交い、患者同士の会話が癒やしになっているという。

     「ラテン文化は自分の気持ちをはっきり表現するため、日本の会社文化の中ではストレスを感じてしまう」と述べ、医療の支援体制があれば、職場に復帰し、効率的に働けるのではないかと指摘した。医療通訳の充実も呼びかけた。

     

    〈写真〉発言する鳥井氏(2月23日、都内で)