JAMは4月2日、個人で加入できるゼネラルユニオンを3月に結成したと発表した。個別労使紛争の解決を主な目的とするのではなく、中小企業で働く未組織労働者の組織化を最大のテーマとし、職場での仲間づくり、集団的労使関係構築を進めたい考えだ。連合東京オルグとして活躍した古山修氏を迎え入れ、ユニオンの委員長には安河内賢弘会長、事務局長には中井寛哉書記長が就任し、産別として全面支援する体制を敷いた。
●ともにたたかう組織に
安河内会長は「中小の未組織労働者、非正規労働者、外国人労働者や、クラウドワーカーのような個人請負で働くさまざまな仲間の組織化の受け皿として機能させたい。労働組合は数だけが力。仲間に声をかけて自ら運動していく人とともに闘う組織とし、(組織減少から増勢に反転させたドイツで最大の金属製造産別)IGメタルのような産別に一歩でも近づけたい」と抱負を語った。個人加盟組合だが「1人で加入して裁判闘争をし、解決して終わりという運動とは一線を画す」とも語った。
結成宣言では、基本理念として(1)「働きがいのある人間らしい仕事(ディーセントワーク)を通じた生活水準の改善」の実現(2)ステークホルダー(利害関係者)全体の利益を大切にする(3)個別労使紛争を集団的労使紛争に止揚する(4)全ての労働者が結集できるユニオンを結成する――としている。既に実績を上げつつあるという。
JAMは昨年の大会で、米国のサービス従業員国際労働組合(SEIU)などの「オーガナイジング(組織化)」手法を活用して組織化に成功したドイツIGメタルの手法を学び、組織強化・拡大策を検討する方針を決めている。
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