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    参院選結果で野党にも苦言/高木剛元連合会長/友愛会創立記念の集まりで

     労働運動黎明(れいめい)期のナショナルセンター「友愛会」の創立107周年を祝う集まりが8月1日、都内で開かれた。友愛会創立を記念する会が主催(連合が後援)した。あいさつした高木剛会長(元連合会長)は参院選を振り返り、野党批判に終始した安倍首相らの姿勢を批判しつつ「野党の方も政権獲得の気概が本当にあるのか」と苦言を呈した。

     友愛会設立を記念する集会は毎年、8月1日に開かれている。

     高木会長は、参院選で安倍首相が民主党政権の期間を「混迷の時代」と言い募ったことについて「モリカケ問題や公文書改ざんはどうしたと言いたい。何もけじめはついていないではないか」と指摘。一方、立憲民主党や国民民主党を念頭に「野党は言われっ放しだった。どちらが野党第1党かと言っている間は、政権は近づいてこない。もっと努力と知恵出しが必要だ。1人区でもどこまで選挙協力ができたのか」と問い、こうした状況では連合としての一体的対応が壊れないか心配だと述べた。

     

    ●左右の全体主義を排す

     

     来賓として参加した連合の逢見直人会長代行は、参院選比例代表で国民民主党候補の2人(電機連合とJAM)が落選した結果について「残念」と語った。

     れいわ新選組とNHKから国民を守る党が政党要件を満たしたことにも触れ「実現性はともかく、消費税廃止やNHK受信料値下げなど家計負担の軽減に一定共鳴したということだろう」と述べた上で、「次の衆院選は政権選択の選挙であり、野党の立ち位置が大事。連合としては、左右の全体主義を排し、ポピュリズムに陥らず、持続可能な政策を考えながらやっていきたい」と訴えた。