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    来春NYで世界大会/原水協と原水禁も呼びかけ/禁止条約発効のステップに

     来年4月に核不拡散条約(NPT)再検討会議が開かれる直前、開催地の米国ニューヨークで「原水爆禁止世界大会」を開催する方向で準備が進められている。米国の平和運動団体による提起に応え、国内では被爆者団体や反核平和団体が参加を呼び掛けている。9月中にも正式に発表する予定。国際世論に大きく訴え、核兵器禁止条約発効へのステップとしたい考えだ。

     来年は5年に1度の再検討会議の開催年。4月27日から5月22日まで1カ月近くかけて話し合われる。世界中がその動向を注視する中、米国やロシアなど核保有国は核軍縮への責任をいかに履行するかが焦点となる。

     関係者によると、「世界大会」は核兵器即時廃絶、核戦争阻止を訴える日本の原水爆禁止運動の理念を受け継ぎ開催される。再検討会議直前の4月24、25日、かつてマーチン・ルーサー・キング牧師がベトナム戦争反対の演説を行ったリバーサイド教会での開催を検討している。大会の名称などはまだ決まっていない。26日には、平和首長会議などの呼びかけにより、ニューヨークで集会、デモ、署名提出など大規模な行動が繰り広げられる。

     来年秋には米国大統領選挙を控える。中距離核戦力(INF)全廃条約からの離脱をはじめ、核軍縮の流れに逆行しているトランプ政権のありようも問われることになる。

     日本側の呼び掛けには、日本被団協、原水協、原水禁の3団体が名を連ねている。今後広く参加を募り、準備会を組織していく。