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    長崎を最後の被爆地に/原水協など19年世界大会/鍵はヒバクシャ国際署名

     日本原水協などでつくる実行委員会主催の原水爆禁止2019年世界大会・長崎が8月7~9日、長崎市内で開かれた。9日の閉会総会(ナガサキデー集会)には約5千人が参加し、「長崎を最後の被爆地に」と訴える「長崎からのよびかけ」、核兵器禁止条約の批准と発効を求める特別決議「長崎からすべての国の政府への手紙」を採択した。

     行動提起した安井正和日本原水協事務局長は「来年の核不拡散条約(NPT)再検討会議で核兵器固執勢力を追い詰めなければならない。その鍵を握るのがヒバクシャ国際署名だ。新たな決意と構えで取り組もう」と呼び掛けた。

     安倍首相が核保有国と非保有国の「橋渡し」をすると述べ、条約に否定的な姿勢を示したことに触れ「架けるべきは、核兵器禁止への橋ではないか」と批判した。

     政党からは、日本共産党の小池晃書記局長が「核兵器禁止条約に署名する日本政府を一刻も早くつくろう」とあいさつ。立憲民主党副代表のメッセージが紹介された。

     7日の開会総会には約4千人が参加。米国の平和団体、ピースアクションのジョセフ・ガーソン氏は来年4月にニューヨークで「原水爆禁止世界大会」を開催する計画を表明。「残された時間は少ない。核軍拡による一触即発の事態。団結し断固とした行動が必要だ」と語った。

     「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の広渡清吾東京大学名誉教授、「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」の吉原毅会長、前名護市長の稲嶺進オール沖縄会議共同代表があいさつした。

     ヒバクシャ国際署名は4月現在で941万筆、首長の署名は1150自治体。次の国連総会に追加分を提出する。

     

    〈写真〉原水協など実行委によるのナガサキデー集会には5千人が参加。2020年を核兵器廃絶の転機にしようと誓いあった(8月9日、長崎市)