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    「長期雇用と年功賃金は重要」/JR連合の荻山会長/経団連の経労委報告を批判

     JR連合は2月5日、香川県高松市で中央委員会を開き、2020春闘方針を決めた。荻山市朗会長は、日本型雇用システムの転換を主張する経団連を批判。「働く者の安心と意欲を支える長期安定雇用と年功的賃金の重要性は会社側も理解しているはずだ」と述べ、月例賃金引き上げにこだわろうと呼び掛けた。

     

    ●統一ベア要求は3千円

     

     今春闘では前年と同様、3千円の純ベア統一要求を含む6千円の賃金引き上げを求めている。グループ労組のうち、定期昇給制度が確立されていない組合については賃金総額1万500円を要求することとした。

     荻山会長は、JRグループの職場について「正社員を基本に、長期にわたって技術、技能、経験を高め、お互いの協力の上に安全の確保をはじめ業務を遂行すべき産業だ」と指摘。経団連の「2020経労委報告」が日本型雇用システムの転換を主張していることを批判し、長期安定雇用などの重要性を訴えた。その上で「社員に対しては中長期的視点からの公正な分配、ベア実施による賃上げの継続が必要」と力説した。

     深刻化する人手不足への対策については「離職防止に焦点を当てる必要がある。初任給引き上げなど一時的な対策だけでなく、将来にわたり安心、意欲、希望を持てる環境づくりが最も重要だ」と述べ、賃金以外にも働き方改革や福利厚生の充実などの総合生活改善闘争を呼び掛けた。

     グループ会社や協力会社で働く労働者の地位向上にも言及。「優秀な人材確保と経営の持続を図る上で一定レベルの処遇改善が求められる」とし、親会社に対し、経営資源の有効配分をはじめ、子会社などへの支援のあり方にも踏み込んだ議論が必要と訴えた。