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    海外労働短信/船舶解体で死亡事故/バングラデシュで相次ぐ

     「船の墓場」とも呼ばれる、バングラデシュの船舶解体現場で、2月に入ってから2人が死亡した。1人は切断した鉄板の下敷きになり、もう1人は鉄のワイヤーロープに直撃されたという。今年の死者は既に4人に達した。

     鉄板の下敷きになった現場では昨年8月、15人の死傷者を出した。政府も一時、現場を閉鎖していた。しかし、その教訓は生かされず、有効な安全対策は取られなかったもよう。

     製造業関係の国際労働団体インダストリオールは「不安定雇用が多く、安全のための研修も行われない中で労働者の犠牲が相次いでいる。隣国インドにならい、船舶解体に関して安全性と環境保護策を定めた香港条約を批准し、労働組合と協力して対策を強めるべきだ」と訴えている。