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    不当に減額した賃金の回復を/労働審判を申し立て/アマゾンジャパンの労働者

     ネット通販大手のアマゾンジャパンで働く男性が不当な降格によって減らされた賃金の回復などを求めて3月3日、東京地裁に労働審判の手続きを申し立てた。男性は東京管理職ユニオンの組合員。

     申立書などによると、男性は18年の営業成績が悪いとして昨年「コーチングプラン」という再教育プログラムを受けるよう指示された。営業に関する課題を与えられ、それを超過達成したにもかかわらず、会社は「あなたのマネジメントによる貢献ではない」「ジョブレベルに達していない」などと評価。なぜ低評価なのかを尋ねても具体的な説明はなく、達成基準も示されなかったという。

     個人で交渉することに限界を感じたため、昨年5月にユニオンに加入。団体交渉を始めたところ、会社は10月に懲戒処分を行った。降格によって賃金を約1割削減する内容だ。ユニオンは懲戒処分は組合加入への報復ではないかと見ている。

     同社では以前からPIP(成果改善計画)という人事システムがあり、低評価を付けた従業員10%に毎年、達成困難な課題を与えて退職に追い込んできた。今のコーチングプランはその焼き直しだ。東京管理職ユニオンの鈴木剛会長は「退職に追い込む手法は数年前に一定改善されたが、昨今、従業員からの相談がまた増えてきた」と語る。

     当該の男性は「初めから達成できない課題を与えるやり方は納得できない。今の時期、このプランに入れられて不安を抱いている従業員は多い。その人たちのためにも労働審判に訴えることが必要と判断した」と語っている。