「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    「休日まとめ取り」前面に/文科省中教審に指針案提示/教員の変形労働時間制

     文部科学省は7月2日、中教審初等中等教育分科会で公立学校教員の1年単位の変形労働時間制に関する指針案や省令案の概要を明らかにした。変形労働は、授業のない夏休み期間などを使った「休日のまとめ取り」の目的に限り適用する考え。そのために必要な自治体条例や人事委員会規則の文案と併せて7月中旬に告示する見通しで、来年度からの実施を促している。

     国は昨年12月、働き方改革の一環として公立学校の教員に1年単位の変形労働時間制を導入するため、給特法を改正。それに伴い、自主的活動とみなす部活動や授業準備などの時間外勤務も含めた「在校等時間」の上限を、指針として定めることになっていた。

     指針案の概要によると、時間外在校等時間は「月45時間以内、年360時間以内」が上限で、校外の研修や生徒の引率時間も含む。自宅での持ち帰り業務は行わないことを原則とした。教育委員会が講ずべき措置として、勤務時間をタイムカードで客観的に記録し、公務災害が生じた場合に備え、公文書として管理することなどを挙げた。

     変形労働の適用目的は、長期休業期間の「休日のまとめ取り」に限定すべきと明記し、前年度の時間外勤務が上限内に収まっていることが前提。その上で、教育委員会と校長は適用にあたり(1)部活動の時間や休養日をスポーツ庁の定める部活動ガイドラインの範囲内にする(2)一定の休息時間の確保(3)業務量の縮減(4)育児や介護を行う者への配慮――などの措置が求められる。

     分科会で専門委員を務める相原康伸連合事務局長は「変形労働の適用は勤務時間の縮減にならない。適用には慎重な検討が必要」と述べた。