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    海外労働短信/ブラジル大統領を提訴/コロナ軽視の罪で医療労組

     ブラジルの複数の医療関係労組が7月27日、新型ウイルス感染拡大を軽視するボルソナロ大統領を「人道に対する犯罪」で国際刑事裁判所(オランダ)に提訴した。サービス業関係の国際労組UNIが取り組みを支援している。

     同大統領は、新型コロナについて「風邪みたいなもの」と軽視し、有効な対策を取らずに経済活動を優先させてきた。そんな中、感染者は200万人を超え、看護師ら医療従事者は10万人以上が感染。医師と併せて約500人が死亡した。

     国際刑事裁判所は(1)集団殺害犯罪(2)人道に対する犯罪(3)戦争犯罪(4)侵略犯罪――について、罪を犯した個人を訴追・処罰するのが目的とされている。

     看護師労組の代表は「私たちは、生きるか死ぬかが分からない戦場にいるようだ」と語っている。