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    関西生コンの国賠訴訟始まる/東京地裁/原告ら組合弾圧の不当性訴え

     全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部(関西生コン)の組合員ら延べ89人が組合活動を理由に逮捕され、警察や検察から組合脱退を迫られるといった一連の事件について、国などを訴えた国家賠償請求訴訟の第1回公判が8月21日、東京地裁で開かれた。原告と支援者は同日夜、連合会館で報告集会を開き、「労働運動への不当弾圧を許さない」とアピールした。

     2018年7月から1年4カ月の間に、延べ89人(実数57人)の組合員らが逮捕された。ストライキを威力業務妨害罪に当たるなどとして、組合役員や組合員を犯罪者扱いした結果だという。組合員は大阪や京都、大津の地裁で刑事訴追されている。

     

    ●検事が組合脱退迫る

     

     支援する会共同代表の海渡雄一弁護士は「検事が組合員の妻に電話して、夫に組合を脱退するよう迫るなどは憲法違反であり、許されない。600日を超える長期拘留を行い、組合事務所への出入りを禁じる保釈条件まで設定した」と述べ、組合弾圧の異常さを指摘した。

     その上で「警察と検察、裁判所は、企業の枠を超えた彼らの運動を労働運動ではないと考えて事件に仕立てたものだ」と述べた。

     今年5月、641日ぶりに保釈された武健一支部委員長は集会で、一連の弾圧について「非正規労働者の労働条件を含め、産業別の規制力を強めてきた『関生型運動』の影響力を恐れたためだろう。1発やられたら、3発やり返すのがわれわれの運動だ」と語った。

     

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    コメント: 1
    • #1

      野原みのり (日曜日, 06 9月 2020 12:25)

      凄い闘いです!沖縄の我々にも生かしたい。