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    賃上げで脆弱さ克服を/連合・春闘基本構想/「数字を入れる方向で」

     連合は10月15日開いた中央執行委員会で、2021春季生活闘争基本構想を確認した。新型コロナウイルス感染拡大で明らかになった「社会の脆弱(ぜいじゃく)さ」の克服を掲げ、持続可能な社会の実現、分配構造の転換につながりうる賃上げを求める。賃上げ要求基準について、担当者は「数字を掲げる方向感で進めたい」と話す。11月5日の中央討論集会を経て、12月1日の中央委員会で方針を決める。

     基本構想は、新型コロナ感染の影響が特に中小企業や非正規労働者に及んでいる現状を憂慮。社会のセーフティーネットの脆弱(ぜいじゃく)さを克服し、持続可能な社会を実現するには政労使による対話が必要と強調する。内需拡大による日本経済の自律的成長を追求し、全ての働く者が安心して働ける環境と「分配構造の転換につながり得る賃上げ」に取り組む基本姿勢を示している。

     具体的には、医療・介護やインフラ、流通などいわゆる「エッセンシャル・ワーカー」(社会活動に不可欠な働き手)の処遇が「働きの価値に見合った水準」ではない事実が見られると指摘。定期昇給相当分の確保を大前提に、底支え、格差是正に重点的に取り組むとした。

     全体で取り組む賃上げの要求基準について、基本構想の段階では数字を示していない。担当者によると、業種・業態による業績のバラつきが大きく、調整が難航しているという。

     ただ、21闘争で格差是正を強く打ち出していくことは明確で、「数字を掲げる方向感で進めたい」と説明している。

     賃金課題と並行し、社会全体で雇用の維持・創出に取り組む運動を展開する。外需の伸びが望めない中、消費を喚起し、内需拡大を呼び掛けていく。