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    「廃炉へ全国で運動広げよう」/福島事故から10年/さようなら原発首都圏集会

     東京電力の福島第1原発事故から10年。「さようなら原発」一千万人署名市民の会は3月27日、「原発ゼロ」を訴えて東京で首都圏集会を開いた。1500人が参加し、運転差し止めの判決が出た東海第2原発を含めて既存原発の廃炉を目指そうとアピールした。

     市民の会呼びかけ人で作家の澤地久枝さんは「ふるさとを奪う原発を、政府はやめようとしない。原発をなくすため、皆さんは周りの人に語りかけ(運動を)広げてほしい」と述べた。

     福島原発刑事訴訟団の地脇美和事務局長は、東京五輪の聖火リレーが福島県からスタートしたことに触れ「福島はオリンピックどころじゃねえ。地震や台風のたびに原発を心配しなければならない生活をいつまで続けなければならないのか」と憤った。

     「東海第二原発運転差止訴訟」の大石光伸原告団共同代表は、水戸地裁での勝利判決(3月18日)を紹介しながら「この判決を材料に、自治体に対して再稼働に同意しない運動を広げ、東海第2原発を廃炉に追い込もう。それが全国の原発を止める一歩になり、福島の思いにこたえる道だ」と語った。

     

    〈写真〉参加者は「廃炉」をアピール(3月27日、都内)

    〈写真〉東京電力本社前をデモ行進(3月27日)