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    非正規の給与カットを阻止/山口県の山陽小野田市/議会が全会一致で予算案否決

     山口県山陽小野田市が、会計年度任用職員の給与を一律月1万円カットする予算案を3月議会に提出したところ、自民党議員を含め市議会が全会一致でこれを否決。給与カットを撤回させる〃事件〃が起きた。関係者は「前代未聞の出来事だ」と語っている。

     給与カット撤回に至るいきさつは、全国生活と健康を守る会連合会(全生連)の機関紙「守る新聞」(5月16日付)が、投稿記事として報じた。執筆者は同市の会事務局長を務める下瀬俊夫さん(元共産党市議)。

     下瀬さんは、給与カットを通告された職員から相談を受け、市議時代の人脈を通じて各会派の議員に問題を伝えたという。

     同市は、約200人いたフルタイム臨時職員を、昨年4月以降、フルタイムの会計年度任用職員に移行させた。その結果、期末手当(20年度は2・08カ月、21年度は2・6カ月予定)などが支払われることになった。

     

    ●「弱い者いじめ」の声

     

     ところが、当局は突如、1日30分の時間短縮をしてパート職員に切り替えると通告し、給与減額を伴う予算案を議会に提案した。年間1億円を超す持ち出しが発生したためというのが当局の説明だ。しかし、期末手当支給などによる自治体の負担増については、総務省が財政措置でカバーすることになっており、この説明は説得力に欠ける。

     下瀬さんによると、各会派の市議からは「弱い者いじめだ」「たった1年でなぜ方針を変えたのか」などの批判が相次ぎ、各常任委員会で予算案の採決を保留。その後、市議側から予算増額の組み替え動議を出して全会一致で可決、給与カットの阻止につなげたという。