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    年末一時金、昨年上回る/国民春闘共闘委が会見/コロナ前に戻し生活回復を

     全労連など国民春闘共闘委員会は11月9日、都内で会見を開き、年末一時金の第1回回答集計を発表した。単純平均で59万1381円(1・95カ月)、昨年同期比でプラス12万1332円(0・26カ月増)となっている。黒澤幸一事務局長は「職場の奮闘で昨年を上回る結果になったが、新型コロナ禍前の水準には戻っていない。生活が厳しい状況はまだ続いている。一時金の増額で生活を回復させていく」と語った。

     昨年と比較可能な324組合の単純平均をみると、昨年実績を0・09カ月上回る1・95カ月。金額では同2万80円上回る60万1510円となった。同事務局長は「小規模の製造業で昨年を上回っているが、従業員がやや多い医療機関や介護福祉職場での回答が厳しい」と特徴を挙げた。

     コロナ禍以前(2019年)と比べると、全ての事業規模で下回っている。

     

    ●上積み回答迫る

     

     医労連の回答状況(11月8日時点)は、民間病院が中心で、平均額は46万8548円(1・72カ月)。米沢哲書記次長は、月数の回答で「昨年実績より上回った」という組合は約3割あったと紹介。昨年同時期の回答集計で約1割だったことを踏まえると「回復傾向にある」と述べた。一方、「約2割の組合がコロナ禍以前を下回っている。交渉はまだまだこれから」と、2次、3次の回答に期待を述べた。

     生協労連は32組合が回答を引き出し、平均は49万9339円(1・67カ月)。昨年実績比で平均月数は若干上回ったが、平均額は微減した。焦点の非正規労働者の一時金支給について、岩城伸副委員長は正規労働者と比べ低く、寸志や特別手当にとどまっていると報告。「(不合理な格差の禁止などを定めた)パート有期法の抜本的な改善も求めていく」と語った。

     出版労連は41組合が回答を引き出した。単純平均で89万1643円(2・33カ月)。前年同期比で月数は若干上回ったが平均額は約7万円下回る。

     住田治人副委員長は「全体として前年とほぼ同率の回答を引き出している。一方、いくつかの組合で大幅に下回る回答もある」と懸念を表明した。

     ジェンダー平等の課題では、教科書大手の啓林館で介護休暇取得の適用を「家族対象者として同性パートナーを認める」との回答を得たと話した。

     

    〈写真〉国民春闘共闘委員会では「ボーナス差別やめろ!キャンペーン」に取り組む。「年末一時金の回答状況に反映されるのはこれから」と話す黒澤幸一事務局長(中央、11月9日、都内)